着こなしの極意は、歴史を知ることから始まります。そのための、ちょっとした着物屋の語る歴史で知識UPしてください。
十二単の下に着ているのが現在のキモノの原型である白小袖で、下着的存在であった
平安時代の襲ねは次第に薄くなり、ついの袴を脱して白小袖の上に袿(うちき)を重ねた小袖袿姿。中期から、白小袖から模様小袖とかわって行った。
11年続いた応仁の乱の後身分に関係なく、この1枚の小袖に落着いた。時には右図の用にキモノの肩を脱がして腰にまとった腰巻姿がある。
小袖の表着化は絢爛豪華な小袖を生む事になった。
十七世紀後半に入ると民間の豪商達が華麗なる小袖を着用する用に成り幕府はこれを抑える為幾度となく衣服禁止令を出したが、三日法度として、水の泡に帰していった。 けれども着丈は元禄時代でも対丈(ついたけ)であった。
十八世紀に入ると丈も引き裾に成り外出には裾が汚れない様に紐で端折(はしょる)事に成った。
十九世紀に入るとどんな裏店(うらだな)の女房でも引き裾に成った
明治18年新潟美人図
裾を汚さない為に外出の時だけ端折(はしょる)っていたのが最初から端折る様に成った
着物の歴史2000年の間、時代により色々着方がございました。21世紀の形はございますが、法律で決った物でもございません。
洋服のブラウス1枚でも、人によって着方が違うでしょう。
襟を立てて着る人、ボタンを外して着る人、袖をまくって着る人。
着物にも色々な着方、個性を楽しんでもらった方が楽しいじゃないでしょうか?
現代のツマラナイ”キマリ(風習)”に縛られずに気軽に着物を楽しんで頂ければと願っております。